「自己紹介」編
「真姫よ」
「違うだろ、自分の名前を間違えるなよ、ローズ」
「何よ、こんな女はローズじゃねぇなんて、言っていた奴は。
ヴェール、アンタじゃなかった? まあ、確かに、今の私の名前は真姫じゃないわね。
改めて、自己紹介するわね。私はローズ・エトワール・ルージュ。愛称はときどき、「薔薇姫」と呼ばれるわね。
ついでだから、二人のことも私が紹介してあげる。
こっちの金髪美形はブランシュ・ソレイユ・ブレゥー。「太陽」の騎士よ。通称はそのまま、「金髪王子」我ながらぴったりな、ネーミングだと思うわ」
「ブランシュは王子だったのか?」
「ヴェール、僕の出生を知っていて、真顔で問わないでくれるかい?」
「ちなみに、こっちの頭が足りてなさそうに見える、それでも美形だから、何となく腹が立つわよね。
って、話を元に戻して、黒髪の美形が「月」の騎士のヴェール・リュンヌ・ノワール。通称「セクハラ魔王」」
「セクハラは余計だ」
「補足しておけば、我らが「薔薇姫」も星界一の美姫だよ」
「――になる予定よ……。なれたらと思うけどね……、予定は未定よ」
「未来が楽しみだね」
「……ええっと、話を元に戻すわね。性別と年齢を教えるのね?
私は、女。本当は18歳(1年前までは)だったらしいけれど、若返って16歳。ピッチピッチの女子高生よ」
「前から聞きたかったけど、ジョシコーセーって何だ?」
「可愛い女の子っていう、日本語よ」
「……違うだろ? 違うよな? ブランシュ」
「僕もヴェールも男だよ。僕は20歳、ヴェールは17歳だね」
「鮮やかにスルーしたわね、ブランシュ」
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